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G7首脳へ 市民も提言
2016年04月06日 読売新聞・中部版
http://www.yomiuri.co.jp/chubu/news/20160405-OYTNT50415.html
以下、全文を引用します。
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G7首脳へ 市民も提言
読売新聞 2016年04月06日伊勢志摩サミットに向けて対応を話し合う気候ネットワークのメンバーら(3日、京都市中京区で)=磯野大悟撮影
5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせ、民間活動団体(NGO)や学生たちが、国際的な課題について解決策を議論する「市民サミット」や「ユースサミット」の開催を企画している。NGOなどは、先進7か国(G7)の首脳が集まるサミットは世界へ声を届ける絶好の機会と捉え、「市民の視点から有効な提言をしたい」と意気込んでいる。
「各国に『脱石炭』の取り組みを確実に実施させるにはどうすればいいか」。温暖化防止政策への提言活動を続けている京都市の環境NGO「気候ネットワーク」が3日、サミットに向けた対応を同市内の事務所で話し合った。
気候ネットを含む全国のNGOと約60団体で結成した「G7サミット市民社会プラットフォーム」などは5月23、24日、三重県四日市市で「市民サミット」を開く。伊勢志摩サミットで議題となる気候変動などについて議論し、対策を提言する予定だ。
昨年12月、世界の温暖化対策を定めたパリ協定が採択されており、サミットでは、その実現に向けてG7首脳がどのような方針を打ち出すかにも注目が集まっている。気候ネットの伊与田昌慶さん(29)は、「日本は温室効果ガス削減の取り組みで各国に後れを取っている。国内外での石炭火力発電所建設の見直しなど解決策を示し、対策を進展させたい」と語る。
NGOは過去のサミットでも積極的に提言を行ってきた。2000年の九州・沖縄サミットの際は、開幕に先立ってNGO代表者が森首相(当時)と会談。08年の北海道洞爺湖サミットではNGOが開発、環境、人権などの活動分野の垣根を越えて提言をまとめた。
大学生らは5月22日に津市で「G7ユースサミット」を開催する。企画者の一人、神戸大4年小池宏隆さん(22)は、東日本大震災の被災地に街灯を贈る活動に携わった。その活動も踏まえ、昨年、仙台市で開かれた国連防災世界会議の際、仲間とともに、若者が行政と住民の橋渡しをすることや、震災の教訓を語り継ぐことなどを宣言にまとめた。小池さんは「サミットでは難民問題や防災などについて政策提言をまとめたい。若者の声を国際社会に発信していく」と力を込めた。
3月下旬には、NGO代表者らが外務省の長嶺安政・外務審議官ら各国首脳の補佐役(シェルパ)と京都市で会談、伊勢志摩サミットの議題などについて意見を交わしている。シェルパ側はNGOの意見を踏まえてサミットに臨む意向を示したという。NGO幹部は「建設的な話し合いができた」と評価し、同省も「政策を形成するうえで市民の意見は重要。良い提言は参考にしたい」とする。
名古屋NGOセンターの西井和裕理事長(65)は「NGOは普段の活動を通じて現場の様々な課題に詳しく専門知識も豊富。若い世代の意見も含め、優れた提言が政策に生かされることを期待する」としている。
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