「G7伊勢志摩サミット、第六回アフリカ開発会議(TICADⅥ)及び『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」に向けた我が国の開発政策に関する決議」に関する声明文:本決議の歓迎と完全実施に向けての提言
2016年5月20日
2016年G7サミット市民社会プラットフォーム共同事務局
本日、国権の最高機関である国会において国民によって選ばれた議員の提案により、参議院政府開発援助等に関する特別委員会において、「G7伊勢志摩サミット、第六回アフリカ開発会議(TICADⅥ)及び「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」に向けた我が国の開発政策に関する決議」が全会一致で採択されたことを歓迎します。本決議については、2016年G7サミット市民社会プラットフォーム共同事務局が国際開発学会に所属する研究者と連携し、政策提言や国会での参考人質疑にて意見を述べる等の連携を行ってきました。
本決議の策定過程で市民社会が求めてきた、「国民参加で同アジェンダを推進する司令塔の設置」について、本日、内閣総理大臣を本部長とし、全閣僚を構成員とする「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」が設置され、第1回会合が開催されたことを歓迎します。また、その中で安倍内閣総理大臣がG7伊勢志摩サミットの主要課題である持続可能な開発目標(SDGs)への我が国の貢献策として、本決議が求める、1)途上国女性の活躍と女子教育等の支援、2)国際保健へのユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)等の支援、3)社会的安定と包摂的成長について、我が国が第六回アフリカ開発会議等にむけて一丸となって取り組むよう、関係閣僚に指示したことを歓迎します。
以上の点を踏まえて、2016年G7サミット市民社会プラットフォームとして、次の点を日本政府に提言します。
- 本決議をふまえて、政府はSDGs推進本部、国会議員、SDGs市民社会ネットワーク等の市民社会、国際開発学会等の関連学会および民間セクターを含むあらゆるステークホルダーによる「支えあい、学びあい」のグローバル・パートナーシップのもと、実施方針を策定し、本決議の13項目を完全に実施することを求めます。
- 本決議にある「平和憲法や人間の安全保障、2030アジェンダをふまえ、国のあり方を自ら省み、自己変革をなすことを通じて世界に範を示す」ことを政府に求めます。
- 本決議の実施が、目標達成年の2030年まで、時の政権にかかわりなく、持続的に取り組まれることを求めます。
- 本決議がG7伊勢志摩サミットにおいて真摯に議論され、国際公約たる首脳宣言(コミュニケ)において十分尊重されるとともに、我が国がSDGs達成のためにG7サミット、国連等の国際条理において主導的な役割を果たすことを求めます。
- 2030アジェンダは「人々のアジェンダ」とも呼ばれるよう、本決議が、G7首脳間の高尚な議論で終わるのではなく、「誰ひとり取り残さない」、すなわち、世界の人々一人ひとりの目線、特に貧困層、女性、子ども、高齢者、被災者、僻地・過疎地住民等の社会的弱者の立場に立った、「地に足の着いた」形で実施されるよう求めます。
【本件に関するお問い合わせ先】
2016年G7サミット市民社会プラットフォーム共同事務局
office@ugokuugokasu.jp / advocacy@janic.org