2016年05月24日 読売新聞・三重版
http://www.yomiuri.co.jp/local/mie/news/20160523-OYTNT50320.html
伊勢志摩サミットに合わせて、国内外の市民団体が国際的な課題について話し合う「市民の伊勢志摩サミット(市民サミット)」が23日、四日市市安島の「じばさん三重」で開幕した。市民からの政策提言を国際社会に発信するのが目的で、最終日の24日に宣言文を採択する。
全国的に活動する民間活動団体(NGO)や非営利組織(NPO)で結成した「2016年G7サミット市民社会プラットフォーム」と、東海3県の市民団体で設立した「東海『市民サミット』ネットワーク」の主催。初日は米国、英国など海外のNGOスタッフを含め約250人が参加して、気候変動や地域間格差など11のテーマで分科会を開き、提言内容や課題解決に向けて市民として行動すべきことを話し合った。
開会式では、同プラットフォーム共同代表で、NPO法人「名古屋NGOセンター」の西井和裕理事長が「主要国が決定する政策は、私たち市民の生活に大きな影響を与える」と指摘。市民レベルで議論を深め、政策提言することの意義を強調した。
「環境」の分科会では、伊勢湾のごみが集中する鳥羽市・答志島の海岸清掃を東海3県の市民団体が連携して実施している「22世紀奈佐の浜プロジェクト」が紹介され、参加者は伊勢湾流域を一つの生態系としてとらえて活動する重要性を確認。行政や国の枠を超えて環境計画を進め、その経験を途上国援助に生かすよう提言することを決めた。
国内外から多くの市民団体が集った「市民の伊勢志摩サミット(撮影:読売新聞)