2016年5月24日火曜日

【メディア掲載】市民の伊勢志摩サミット 開幕(5/24、毎日新聞)

▼市民の伊勢志摩サミット 開幕
2016年5月24日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160524/ddq/041/040/009000c

伊勢志摩サミットに先駆け、国内外の市民団体が地球規模の課題について議論する「市民の伊勢志摩サミット(市民サミット)」が23日、三重県四日市市のじばさん三重で始まった。異なる現場を経験している団体が連携し、シリア難民問題や気候変動など、サミットの主要テーマを議論、問題解決への道筋を探る。

 NPOなど国内約60団体でつくる「市民社会プラットフォーム」と、東海3県の約30団体からなる「東海『市民サミット』ネットワーク」の共催で、初日は国内外から約400人が参加。15分科会に分かれて24日まで意見を交わし、それぞれの政策提言をまとめる。

 このうち、シリア難民の分科会では、紛争終結に向けて議長国・日本が果たすべき役割を議論。「現在敵対しているシリア人同士の信頼構築に向け、国民間の対話を主導する」などとする提言をまとめた。

 同国への支援を続ける「サダーカ」(横浜市)の森野謙さん(67)は「紛争に関わっていない中立的な立場から、和平構築に官民一体で取り組みたい」と訴えた。

 食料安全保障の分科会では「貧困国における栄養不良の改善に、日本の給食などの知見をいかすべきだ」とする提言をまとめた。進行役の米NGO「グローバル・ポベティー・プロジェクト」のジュディス・ローランドさん(27)は取材に「G7をはじめ先進国は、世界の栄養改善に向けた資金を増額すべきだ」と話した。

 24日は各分科会が提言書を発表、「市民宣言」を採択する。【町田結子、鶴見泰寿】